映画「ソー:ラブ&サンダー」ネタバレあり感想 轟く雷鳴の中に確かにある愛!!

映画感想
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雷神・ソーを描く単独作4作目。初期アベンジャーズメンバーの中でも4作目まで単独作が作られているのはソーだけ。今更説明も不要なキャラクターです。

監督は前作「マイティー・ソー バトルロイヤル」から引き続きタイカ・ワイティ

タイカ・ワイティティは前作の「バトルロイヤル」で、ダークで重苦しくMCUの中でも最も不人気であったソー単独シリーズの評価を一転させ、緩急のある展開とオフビートな笑いで見事シリーズを蘇らせた立役者。「バトルロイヤル」は興行的・批評的にも大成功を収め、フェーズ3までの作品の中でも根強い人気がある一作です。

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そんなタイカ・ワイティティとクリス・ヘムズワースはじめお馴染みのキャストが贈る映画「ソー:ラブ&サンダー」、ケラケラ笑った後には脳汁大放出のアクションシーンが待つ期待通りのラブでサンダーな特大豪快作でございました!!

ネタバレありでレビューいきましょう!

サンダー!!!

映画「ソー:ラブ&サンダー」 あらすじ

アベンジャーズの破天荒なヒーロー、雷神ソーの集大成!

『アベンジャーズ/エンドゲーム』の激闘後、ソーは多くの仲間を失い、戦いを避けるようにガーディアンズ・オブ・ギャラクシーと地球を後にしていた。

自分探し中の彼に、全宇宙の神々滅亡を誓う“神殺し”のゴアが襲いかかる。

絶体絶命のその時、ソー以上の力を持つ新たな“マイティ・ソー”に姿を変えた、元恋人のジェーンが現れた!

2人のソーがシリーズ最大の脅威ゴアに立ち向かう、破壊力2倍のロック・バトル・アドベンチャーがこの夏開幕!

作品・キャスト・日本版声優情報|ソー:ラブ&サンダー|マーベル公式 (disney.co.jp)

映画「ソー:ラブ&サンダー」キャスト・スタッフ

  • 監督:タイカ・ワイティティ
  • クリス・ヘムズワース(ソー)
  • クリスチャン・ベール(ゴア)
  • テッサ・トンプソン(ヴァルキリー)
  • ナタリー・ポートマン(ジェーン/マイティ・ソー)
  • タイカ・ワイティティ(コーグ)
  • クリス・プラット(スターロード)

映画「ソー:ラブ&サンダー」ネタバレあり感想

注意

ネタバレを含みます。

必ず本編ご鑑賞後にお読みください

もうほんとに、タイカ・ワイティティ印に間違いなしなんですよ。結局のところ。

僕が映画にどっぷり浸かり始めてから早十数年。まだまだな映画歴ですが、これまで出会ってきた映画で一番好きな映画、”オールタイムベスト作品”はまさしくタイカ・ワイティティが撮った「ジョジョ・ラビット」。そんな人間ですので、タイカ・ワイティティ作品というだけでアンテナが立ってしまうくらいには調教されています。

いつか「ジョジョ・ラビット」の超徹底レビューを書きたいんですが、自分の中で大切な作品過ぎて簡単には書きたくないジレンマもあるんですよね。書いたら書いたとんでもないボリュームになってしまいそうな気も。いつの日か…。

とまあ逸れましたが、映画「ソー:ラブ&サンダー」を少しだけ解剖しながら作品を振り返りましょう。

アクションシーンがどれも魅力的すぎる問題

ソーと言えば、ストームブレイカーやムジョルニアを使いながら繰り出される超パワー型雷撃アクションが特徴のキャラクター。そんなタイプなんで「アベンジャーズ」のような集合映画であっても、ひと際画になりますしバッタバッタと敵をなぎ倒すアクションには血が沸き上がるような興奮を覚えます

本作「ソー:ラブ&サンダー」でも、もちろん魅力的なアクションは健在。少々魅力的すぎるほどかもしれません。

冒頭ガーディアンズと訪れている星でのアクションを皮切りに、ニュー・アスガルドでのジェーン登場、ゼウスが統治する神々の国(名前忘れました)でのアクションだって観ていて爽快。

冒頭のアクションなんか絶対ジャン=クロード・ヴァン・ダムを意識してますよね。めちゃくちゃ笑いました。

ジャン=クロード・ヴァン・ダムの股割り

そしてこれまでの作品と違うのはなんとっても「ソーが2人いる」こと。ガンに侵されたジェーンがムジョルニアを握り「マイティ・ソー」となり”新米ヒーロー”として華々しく本作に登場します。

ヴァルキリーやコーグに加えてマイティ・ソー/ジェーンがいることで戦いの層が厚くなっていて、バトルシーンではどこにカメラを向けても興奮する隙のないアクションが本作の最大の魅力だと感じました。まじで心躍ります。

しかも、ムジョルニアの使い方が最高ですよね。

「ラグナロク」であえなくお姉ちゃん・ヘラに壊されたムジョルニアが、破片までも思い通りに動く”飛び道具”として機能するなんて誰が思いついたんでしょう。ワイティティですか。スキ。

ストームブレイカーとムジョルニアで挟まれるソーを描いた”三角関係”も本作のハイライト。本作のヒロインは間違いなく「ストームブレイカー」です。(元カノのジェーンの登場に加えて、武器的な元カノ・ムジョルニアも登場してストームブレイカーが嫉妬するなんて構図も変にリンクしていて笑えます。)

そしてただでさえ画的に大興奮なアクションをさらに爆上げさせていたのが”劇中音楽”。ガンズ・アンド・ローゼズの「Sweet Child O’Mine」に乗せて公開された予告編もかなり印象的でしたが、本編でもその空気感は健在。「Sweet Child O’Mine」だってちゃんと流れてましたよね。

MCUではジェームズ・ガンが劇中音楽の使い方で頭一つ抜けた印象がありますが、タイカ・ワイティティもそれに並ぶほど、絶妙な選曲で観客の興奮に拍車をかけていました。

ガン監督が1980年代前後のポップソングにフォーカスしているのに対し、「ソー:ラブ&サンダー」では全体的にロックの雰囲気が溢れているのも差別化できていて素晴らしいところ。

映画を観終わった後にはプレイリストを調べたくなるほど、”劇中音楽”も本作での重要なキャラクターとして機能していたように思います。

フェーズ3までの喪失から選んだソーの選択と、脱却

エンドゲームまでを観ればわかるように、おそらくソーはMCUの中でも一番多くのものを失ったキャラクターでしょう。

父・オーディンに母・フリッガ、ロキも失いジェーンには振られていたわけです。

かなりきつい経験をしたソーは本作の冒頭では「失う苦しみから逃れるため、最初から肩入れしすぎない」という選択を取っています。必要とされれば戦うけど、それ以上はないと。まあ無理もない。

そんな中でガーディアンズのリーダーであるクイルからは「失って何も感じないよりもよっぽど良いじゃないか」と問われ、少しずつソーの考え方が変わっていくわけですが、そこで予想もしていなかった”元カノ”ジェーンと再会。

フラッシュバックで思い出されるのはこれまでの戦いの中で、確かにあったジェーンとの思い出。傲慢な神であった雷神・ソーはジェーンとの交流の中で、”人”としてこれまで多くのものを知り、気づいていっていました。

ここでソーは「愛」を少しずつ思い出しながら、その大切さを再確認していきます。そして再会したジェーンに改めて心惹かれながら、「失う苦しみ」ど返しでジェーンとの絆を再構築していくわけです。

作品で対峙するゴアはかつて「愛」そのものであった娘を失った悲しきヴィラン。クライマックスの土壇場で「愛」を選択したゴアの娘をソーが引き取ったことこそ、「愛」を選んだゴアへの少なからずのリスペクトでもあり「失う悲しみ」を避けていたソーの新たな覚悟であったのかな?と思います。

ハチャメチャでぶっ飛んだ映画でありながら、タイトルの通り「愛」を描いた真っすぐさにはタイカ・ワイティティがどの作品でも一貫して描いている大きな魅力を感じます。

しかしあえて言わせてください、気になったところ…

「ソー:ラブ&サンダー」は楽しくて面白くて血が沸き上がり心震える素晴らしい映画であったと思いますが、気になってしまったネガティブなポイントもいくつかあるのが正直なところ。大きく分けて2つ。

一つは、キャラクターのストーリーがやや急いでいる感じがあったところ

ゴアのオリジンやジェーンの闘病からムジョルニア入手、ヴァルキリーの退場あたりはどうしても気になっちゃいました。

もうこれは作品の尺上、取捨選択を重ねた結果だと思うんでしょうがないことだと思うんですけど、

ゴアのオリジンは最低限過ぎて最終盤の選択にご都合主義的なものを少し感じてしまいましたし、ジェーンの闘病シーンなんかは一瞬で「はい、彼女はガンです!治療法ないです!ということでムジョルニアゲットしましょう!」的な流れで、とにかく新生マイティ・ソーの登場を急いだ印象があります。

終盤のヴァルキリーが退場するあたりも「怪我して治らないからアタシ行けない。ごめんね。ヨロシク。」的な感じでしたよね。

僕結構ヴァルキリーが好きなんで、「あ、ここでこういう感じでもう出番終了!?」って1人でなってました。

2つめは、クライマックスのソーとゴアの問答が少し胡散臭かったところ

これはもうなんでしょうね、カメラワークとフレーミングが少し退屈だったのと、

Amazon primeドラマ「ザ・ボーイズ」で見られるような“ヒーローを茶化した劇中劇みたいなシーンに見えてしまって、どうしても胡散臭さを感じてしまいました。

「ザ・ボーイズ」を見てなかったら印象が違ったのかも知れませんが、ソーはコスチュームがやたらと“ヒーロー感”があるだけに、どうしてもリンクしてしまいました…。

その後ゴアの娘をソーが引き取るのも、最初は「さすがにトントンすぎないか…?」とも思ったのもありました。が、前項で触れた通り、ソーの精神的成長の結果という角度で見れば理解出来る展開であったと、今は思います。

まあでもほんとどれも尺上しょうがなかった部分もあったかと思うので、あんまり文句は言えません。

でも素晴らしい映画であっただけに、特に終盤気持ちが失速してしまったのは個人的に悔しかった点でもありました。

というか、尺足りないならもっと長くこの映画の世界に居させてくれても良かったんですけどもね…

まとめ

気になった点もありましたが、総じて素晴らしい作品であったのは間違いなし。

なによりも嬉しかったのは、エンドロールも全て終わったあとの

「THOR WILL RETURN」

本作「ソー:ラブ&サンダー」が最高に楽しかっただけに、もうタイカ×ソーの映画が観れないと思うと、観ていて悲しさも込み上げていたんですが、最後の最後で「ソーは帰ってくる」です。

めちゃくちゃ嬉しかったですね。純粋に。

MCUフェーズ4以降の敵が強大であればあるほど、ラブでサンダーなソーの活躍が見たくなるのがMCUファンとしての性分。

これからももっともっと観たいです。

ここまで続いた巨大フランチャイズでありながら、フェーズ1を観ていたあの頃の興奮を再び思い出させてくれた「ソー:ラブ&サンダー」、今年でも随一の映画体験でした!!

ラブ!!!

以上!

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